文化財保護法では,遺跡所在地の土地を改変するときには発掘調査を行い,
その報告書を刊行することを義務付けています.
遺跡から出土した土器は,専用の器具を利用して大きさや形状特徴の計測が行われ,
実測図として報告書に記載されます.
一般に土器の実測図は,表面を計測して得られた特徴点をトレースして,
図化することで作成されます.したがって実測図作成には,多くの経験と技術,
なおかつ多大な時間を必要とします.
よって,効率的に土器の実測図を作成することは,重要な課題です.
そこで,土器の中の坏(つき)を対象として,
実測図作成を自動化するための断面線生成手法について研究しています.
本手法は,坏の
実測図から断面線の特徴量を抽出し,パラメータ化する手法と,
断面線上の特徴点と抽出した特徴量に基づいて,
断面線を正確に模倣するような曲線生成手法から成り立っています.
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